腰痛サポーター(コルセット)の効果は?選び方やおすすめを紹介!

腰痛サポーターを購入しようと考えているんだけど、効果ってあるの?
選び方がわからない。どんなサポーターがおすすめなの?

こういった疑問に、まいにち腰痛患者さんの治療を行っている理学療法士がお答えします。

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腰痛サポーター(コルセット)とは?

現代社会は腰痛に悩まされている方が多く、平成22年の厚生労働省の国民生活基礎調査では、男性、女性ともにほとんどの年代で腰痛を持っていることがわかっています。

平成22年国民生活基礎調査の男女別自覚症状のグラフ

引用:厚生労働省.平成22年国民生活基礎調査・性別にみた有訴者率の上位5症状(複数回答)

腰痛は風邪のようにすぐに改善するものではないので、ほとんどの方が腰痛を持ったまま日常生活を送らなければなりません。

そういったときに必要なのが腰痛サポーター。

腰痛サポーターとは、腰の痛みがある際に、腰に巻くもので、腰ベルトや腰コルセットとも言われています。

 

腰痛サポーターに関して、良い、悪いの様々な見解がありますが「試さないと絶対に損」と言えます。

腰痛サポーターを購入される前に、なぜ必要なのか?を理解しておきましょう。

腰痛サポーターの効果は?メカニズムを解説!

腰痛サポーターの効果は、3つあります。

  1. 腰痛の軽減
  2. 腰の運動を制限させる
  3. 心理的効果

この3つの効果の中で、1番大事な効果は、1の腰痛の軽減ですよね。

腰痛サポーターが痛みを軽減させるメカニズムに関して、代表的な理論に「腹圧理論(フットボール理論、ラグビーボール理論)」があります。

この理論は、腹腔内圧が上昇することで脊柱伸張効果が得られ、椎間板の負担を減少させるという理論です。

 

原著論文はこちら→「Morris,J.M:Role of the trunk in stability of the spine.JBJS: April1961-Volume43-Issue3-p327-351

 

腰痛サポーターを体表に巻くことで腹腔内圧が上がり、結果的に腰痛の軽減を図ることができるとされています。

イメージとしてはこんな感じ!

しかし、この腹腔内圧理論や腰痛サポーターの効果を否定する論文もたくさんあるんですよねぇ…

 

現代の医学で腰痛サポーターは実際のところどう評価されているのでしょうか?

と、いうことで「腰痛」に関してのガイドラインをご紹介します。

ガイドラインとは?

ガイドラインとは、医療従事者が見る治療方針の羅針盤のようなものです。信頼性の高い論文から答えが導き出されているので、信用度は非常に高いとされています。

ここでは、腰痛診療ガイドライン2012をご紹介します!

腰痛診療ガイドライン2012

Clinical Question:腰痛に物理・装具療法は有効か?

GradeB(行うように勧められる):「腰椎コルセットは腰痛に対する機能改善に有効である。」

引用:腰痛診療ガイドライン2012.第4章.治療.Cilinical Question10.腰痛に物理・装具療法は有効か? 

腰痛サポーターは、Grade:B(行うように勧められる)という結果です。

腰痛になったら、腰痛サポーターを巻くことが現代医学での一般論となりつつありますが、腰痛サポーターは腰痛を直接的に治すものではありません。

腰痛サポーターは「痛みを抑えつつ活動するためのもの」です。

 

痛みが根本的に治らないからといって、腰痛サポーターを装着せず、痛みがあるから安静にしておくというのは最悪のパターンです。

その証拠に腰痛ガイドラインでは、安静は必ずしも有効な治療法ではないとされています。

Clinical Question:腰痛の治療に安静は必要か?

Grade D(行わないよう勧められる):安静は必ずしも有効な治療法ではない。急性腰痛に対して痛みに応じた活動性維持はベッド上安静よりも疼痛を軽減し、機能を回復させるのに有効である。

GradeD(行わないよう勧められる):職業性腰痛に対しても、痛みに応じた活動性維持は、より早い痛みの改善につながり、休業期間の短縮とその後の再発予防にも効果的である。

引用:腰痛診療ガイドライン2012.第4章.治療.Cilinical Question8.腰痛の治療に安静は必要か? 

ひとむかしの腰痛の治療法はとりあえず安静でしたが、今の治療は全く異なります。

ベッドの上で安静にするよりも、痛みを調節した上でいつもどおり過ごすことが改善を促すとされています。

【腰痛→動けずに活動量の低下→筋力低下→腰痛】という悪循環から、腰痛サポーターを装着することでそのサイクルから脱出できる可能性が期待できます。

  • 腰痛サポーターの効果は個人差もあるため、必ずしも効果を保証するものではありません。
  • 腰痛で悩まれている方は速やかに医療機関に受診し、医師の指示に従いましょう。

腰痛サポーターの選び方

よく「高額だから効果がある」と思う方もいらっしゃいますが、高いから効果があるというわけではありません。

腰痛サポーターは、基本的に下記の3点で選ぶことをおすすめします。

  1. 種類
  2. 固定力
  3. 通気性

1:種類

腰に関連するサポーターに様々な種類がありますが、大雑把にわけると下記の2種類に分けられます。

腰サポーター

骨盤サポーター

腰サポーターは一般的な腰痛の場合などに幅広く適応となります。

骨盤サポーターの場合は、産後など骨盤が開き、それが原因で痛みが発生している場合に有効となります。

購入される際は、痛みの原因を見極めて購入するようにしましょう!

2:固定力

種類の次に重要なものは固定力です。

基本的には、痛みが強いほど固定力の強いものを選ぶのがベスト。

しかし、固定力と動きやすさはトレードオフの関係にあり、固定力が強ければ強いほど、動きづらくなります。

自分はどのくらいの固定力が必要なのか?日頃の活動具合や痛みの具合で判断しましょう!

3:通気性

腰痛サポーターは場合によって長時間装着することもあります。

通気性が悪い場合、ムレて汗疹ができやすくなるので、通気性も重要な選択基準となります。

可能であればメッシュ加工のものをおすすめしますが、冷え性の方や、冷えが原因で腰痛が発生している場合は、あえて通気性の悪いサポーターを選ぶのも良いでしょう。

おすすめサポーターをご紹介!

おすすめの腰痛サポーターの固定力をソフト、ミドル、ハードの3段階にわけてご紹介していきます。

  • ソフトサポート
  • ミドルサポート
  • ハードサポート

様々な腰痛サポーターのブランドがある中で、わたしがおすすめのサポーターブランドは、日本が誇るサポーターブランドの「ザムスト」です。

ザムストは、研究→構想→設計→評価のサイクルの中で、多くの専門家や実際の使用者の声を集めて、サポーターを製作しています。

中でも、医療メーカーとして、学術研究から得られる「エビデンス」に基づいた製品開発を、最も重視しているため、私のような医療従事者も信頼しているブランドです。

私もザムストの腰痛サポーターを使用していますが、耐久性があり、2年くらい使っても伸縮性は衰えることがありません。

何しろ吸い付くように腰にフィットしてガッチリと固定してくれるので安心です。

信頼のメイドインジャパンブランドがお好きな方におすすめします。

それでは、ご紹介していきます!

ソフトサポート

ザムスト ZW-3 (薄さ重視)

薄さと軽さを追求したライトタイプで、激しいスポーツをするときなどに向いています。

薄くて軽いですが、腰痛補助ベルトがついているので、ある程度固定力が自由に調整できるのが便利。

良い口コミ

  • 動きやすい。重度の腰痛の方には力不足だが、運動後に腰が痛くなる程度の軽い症状の方には効果が期待できると思う。
  • ギックリ腰持ちです。サポート力は弱目だが、その代わり装着感は軽く、動きやすくてとても良い。

悪い口コミ

  • 激しいスポーツではおすすめするが、痛みが強い人は、固定力が強い方が良いと思う。それでも他の物と比べて、安価で作りもかなり良い物です。

ザムスト ZW-3 (通気性重視)

薄さと軽さを追求したコルセットです。

蒸れによる皮膚トラブルが心配な方におすすめです。

通気性が良くなんといっても軽いのが特徴。

良い口コミ

  • 軽いのにしっかりとサポートしてくれてよいです。
  • 夏場にはこれ以外考えらないくらい付け心地が良い。

悪い口コミ

  • 腰痛が激しい日には心細い。
  • 少しだけサイズが小さいと思った。

ミドルサポート

ザムスト ZW-5(フィット性重視)

固定力がちょうど良く、スポーツや仕事などの腰痛に対して幅広く効果を発揮してくれる腰痛サポーターです。

 

本体背部に取りつけられた3Dバックパネルが、背部を広範囲でサポー トしてくれます。

かなり腰にフィットし、腰部の安定性を高めてくれます。

良い口コミ

  • 人生で買い物で本当に良かったと思える商品はごく一部ですが、買ってよかったと思いました。
  • 今まで他商品は、イマイチだったのでザムストzw5にしてみたが、結果今までのサポーターの中では1番気に入っている。あるとないとでは大きく違う。

悪い口コミ

  • 1年前に購入したが、少しマジックテープの効きが悪くなっているように思える。

バンテリンサポーター 腰用 しっかり加圧タイプ

CMでもおなじみのバンテリンです。

薬局でも販売されているので、一番手に入りやすいサポーターではないでしょうか?

非常に評価が高く、クロステーピング構造から始まり、アジャスタブル補助ベルト、メッシュ生地など様々な工夫が凝らされています。

私が過去に担当した患者さんも多く使用されていました。選んで間違いのない商品かと思います。

良い口コミ

  • 装着1日で完全に腰痛が改善しました。恐るべしバンテリン。
  • 着用をしてから、驚くほど痛みが軽減され、屈んだり、中腰の姿勢が出来るようになった。

悪い口コミ

  • 実際のサイズよりも小さく感じるため、ワンサイズ大きめのものを購入するべき

SOLIMO 腰椎医学コルセット

SOLIMOとはamazonのプライベートブランドで、安価で尚かつハズレ商品が少ないのが特徴です。

このSOLIMOの腰椎医学コルセットは、とにかく通気性が良好で、周囲のほとんどはメッシュで作られています。

特殊な支柱が2本入っており、固定力も良好なのにも関わらず値段が約3700円と安い。

シンプルな作りのコルセットなので、ギックリ腰から慢性腰痛まで幅広く使えます。

良い口コミ

  • サポート力があり痛みが軽減する。
  • このコルセットのおかげで腰が安定して動きやすかったです。
  • パート仕事の時や、腰痛のひどい時に利用しています。この商品の購入は、2回目。

悪い口コミ

  • しっかりとしていて良いが、縦の長さが大きくて、着けると動きづらい。
  • フィットしなかった。

ハードサポート

ザムスト ZW-7(固定力重視)

固定力が非常に強く、重度の腰痛やヘルニアの方におすすめのサポーターです。

3Dバックパネルがかなり広範囲にがっちりとサポートしてくれます。

激しい運動には正直向きませんが、日常生活を過ごすには大きな問題はなく、快適に過ごすことができます。

良い口コミ

  • 最も頼りになるのは物を持ち上げるとき。ベルトで固定した下腹部分の腹圧が上がるのをしっかり補助してくれて非常に安心感がある。
  • 椎間板ヘルニアで立っている時つらかったので購入。お店で試着してガッシリよかったので購入しました。

悪い口コミ

  • 固定力が強く、少し動きづらさがあるが、その分痛みは抑えられるので良いと思う。

 

[ミズノ] MIZUNO バイオギアサポーター

スポーツメーカーミズノの腰痛サポーターです。

安心の日本製なので、かなりしっかりと丁寧に作られています。

 

良い口コミ

  • 背骨の両側部分に固めの支柱と柔らかめのクッション、滑り止めが入っていて、ベルトのメッシュ素材も伸びすぎないので固定性が調整できる。作りは丁寧で良い。
  • 椎間板ヘルニアの腰をしっかりサポートしてくれる感じが良いです。

悪い口コミ

  • ホールド感イマイチ。
  • ずれやすい。

まとめ

  • 腰痛サポーターの効果やおすすめのサポーターについて解説しました。
  • 腰痛サポーターは、現在の腰痛診療ガイドラインでエビデンスレベルBと比較的高い。
  • 腰痛サポーターは値段ではなく、種類、固定力、通気性で選ぶ。
シロマツ
最後までお読みいただきありがとうございました!
  • 当記事は健康に対する理解・知識を深めるものです。
  • 損害が発生した場合、一切の責任は負いかねますことをご了承お願い致します。
  • 診断・治療が必要な方は医療機関にて受診頂ますようお願いいたします。
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