リハビリでのカウンターウェイト、カウンタームーブメント等を解説!

2019年1月13日

カウンターウェイト?

カウンターアクティビティ??

カウンタームーブメント???

 

これらは、クラインフォーゲルバッハの運動学で用いられている運動制御の用語です。

 

なにこれ?全部横文字だしよくわかんないんだけど・・・

クラインフォーゲルバッハの運動学ってなんなん?

っていうか、クラインフォーゲルバッハって誰!!?

 

と思っているそこあなた!わかりやすく解説させていただきます!

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クラインフォーゲルバッハとは?

引用:http://www.fbl-klein-vogelbach.org/ueber-fbl/susanne-klein-vogelbach.html

スサンネ・クライン・フォーゲルバッハ(Susanne Klein-Vogelbach)(1909~1996)は、スイス出身の理学療法士です。

クラインフォーゲルバッハは、元々女優で体操教師だったのですが、演技体操など人間を観察していく中で「同じ動作なのにできるヒトとできないヒトがいるのはなぜだろう?」と考えたことから機能的運動療法(FBL)を開発し発展させました。

日本語で翻訳された代表的な書籍はこちら。

クラインフォーゲルバッハの運動学のコンセプトは非常に難しく、講習会に1、2回出たくらいでは中々理解できません。

紹介した本を読んだだけで全てを理解するのは難しいですが、上記はクラインフォーゲルバッハのリハビリテーションの入門用としてはおすすめです。

 

本題に入る前に、カウンターウェイト、アクティビティ、ムーブメントの3つの位置づけを整理をしておきます。

バランスでの位置づけ

平衡反応とは、バランスが崩れて転倒の危険性があると、頭部、体幹、四肢をコントロールして、平衡を保ったり、支持基底面を拡大しようとする反応です。

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平衡反応は大きく2つにわけられます。

  • 重心を支持基底面内に収める反応
  • 新しい支持基底面を作る反応

カウンターウェイト・カウンターアクティビティ、カウンタームーブメントの3つは「重心を支持基底面内に収める反応」に入ります。

つまり、不安定な姿勢になってもそのまま維持させるための反応です。

 

この3つの反応でバランスが取れなかった場合は、新しい支持基底面を作る反応に切り替わります。

 

順に解説していきますよ!

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カウンターウェイト(Counter Weight)とは?

カウンターウェイトとは「支点の反対側の身体の一部を重みを利用して、バランスを取る反応」のことを言います。

例えていうなら「やじろべえ」がわかりやすいですね。

やじろべえは、左右の重さを均等にしてバランスを保っています。

メカニズムとしてはものすごい単純ですが、実際のヒトの動きにあてはめるとイメージしづらいので、画像を用いて解説していきます。

リーチ動作

座った姿勢から上肢を右側へリーチしていきます。

そのまま更にリーチすると右側へ倒れてしまうのは容易に想像できますね。

なぜかというと、支持基底面に対して重心が右側へ偏位しすぎているからです。

 

このままでは倒れてしまうので、下肢を左側に移動させて、重心を支持基盤底面の中心に戻しています。(右股関節外旋、左股関節内旋。)

カウンターウェイト

この上肢や下肢の重さを利用してバランスをとる反応。

これがカウンターウェイトです。

 

このように「カウンターウェイトは上肢・下肢の重みを利用する反応」のことを言います。

カウンターアクティビティ(Counter Activity)とは?

カウンターアクティビティとは「運動の拡がる方向に対して、拮抗する筋の活動でバランスを取る反応」です。

うん。文章だけだとわかりづらい…

 

先ほどカウンターウェイトで説明したように右側へのリーチ動作で解説しますと

右側へリーチする際、右への運動の拡がりに対し、運動方向とは逆側の左腹斜筋群が収縮して右側へ過度に重心が移動しないようにコントロールを行います。

カウンターアクティビティ

きちんと運動の拡がる方向に対して、拮抗する筋の活動でバランスを取っていますよね。

これが、カウンターアクティビティです。

 

カウンターアクティビティは、ある程度の筋力が無いとうまく使うことができません。

そのため筋力が低下している虚弱高齢者などは、筋活動があまり必要としないカウンターウェイトでの姿勢制御を好む傾向があります。

カウンタームーブメント(Counter Moviment)とは?

カウンタームーブメントとは「運動の拡がりとは逆の運動を起こし、同時に2つの動作を行うことで運動の拡がりを制御する反応」です。

・・・これもまたわかりづらいですよね。

 

単純に説明すると、カウンタームーブメントは「身体の動き」によってバランスを保つ反応です。

 

また右側へのリーチ動作で解説します。

右側へリーチし続けると、右側への運動の拡がりに対して体幹が左側屈します。

カウンタームーブメント

右側へリーチしているのに、体幹は逆の左側屈をしていますね?

左側屈することにより、右側に偏位しすぎた重心を左側に戻しているのがわかると思います。

このように2つの動作を同時に行い、それらがぶつかり合ってバランスをとる反応がカウンタームーブメントです。

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臨床でどう使う?

さて、その3つのバランスの取り方がわかったところでどのように臨床に活かすのか?

それが一番大事ですよね。

 

例えば、不安定な姿勢を維持できない方がいたとします。

ただ「バランスが悪い。」で終わらせるのではなく、先程紹介した3つの戦略が可能なのか?困難なのか?を確認していく必要があります。

 

課題としている動作は、カウンターウェイト、アクティビティ、ムーブメントの3つのうちどれが重要なのか?

もし、それが機能していないのであれば、何が原因なのか?

機能していて、姿勢を維持できていないのであれば、何が原因なのか?

と、臨床推論して行く際の大きなヒントになります。

まとめ

クラインフォーゲルバッハのバランス反応についてまとめました。

復習!

  • カウンターウェイト:身体の部位の重さを利用することでバランスを保つ
  • カウンターアクティビティ:運動の拡がりに対しての拮抗筋を収縮させることでバランスを保つ
  • カウンタームーブメント:運動方向とは逆の方向に運動させることでバランスを保つ

不安定な姿勢を評価する際は、上記の3つの視点で評価してみましょう。

シロマツ
最後までお読みいただきありがとうございました!
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  • この記事を書いた人

シロマツ

訪問看護ステーションで理学療法士として働いています。 脳卒中などの中枢神経疾患や整形疾患、呼吸器疾患の方など対象に幅広く理学療法を行っています。

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